プロップに挑戦したい。でも、ルールを読んでも「結局、いくらまで負けていいの?」が分からない。そんな方に向けて、USK先輩とトレ子が、残高・評価額・失格ラインの違いを整理します。舞台はいつものトレーディングバー。架空の100万円口座を使い、「利益が残っていても失格になる理由」を順番に見ていきましょう。最後には、自分の口座で確認したいポイントをチェックできます。

トレ子:先輩、ルールは読んだんですけど、いくら減ったら失格になるのか分からなくて……

USK先輩:じゃあ、どの金額を見て、どこまで減ると失格になるのか、一緒に確認しよう

まず、この「口座」は何のためのもの?

ここで扱うプロップの評価サービスは、会社が定めた口座で取引し、成績とルールの両方を満たせるかを確認するものです。この確認を「評価」、条件を満たすことを「合格」と呼びます。口座がシミュレーションか実資金か、合格後に何が提供されるかは商品によって違います。

この記事では、画面に100万円と表示される架空の評価口座を使います。100万円を現金でもらう意味でも、自分が100万円を購入料金として払う意味でもありません。購入料金など実際に自分が払うお金と、成績を測る口座内の数字は別です。

まだ終えていない取引を「ポジション」、取引を終えて利益や損失を確定することを「決済」と呼びます。まず前編で合格と失格の仕組みを理解し、後編で取引方法・報酬・費用を確認しましょう。

1 何を目指し、何で失格になるか

トレ子:利益が残っていても、失格になるんですか?

USK先輩:合格は残高110万円以上・全決済・DD違反なし。DDラインに届けば失格だよ。

DD(ドローダウン)は資金の落ち込みのことです。この教材では、DDルールで許される損失の範囲を決めます。失格になる境目の金額を「ライン」と呼び、全体用と日次用の2本があります。どちらか1本でも届けば失格です。それぞれの計算は、次の章から順に見ます。

実商品との違い

実際の商品は、会社、商品、口座段階、契約時期によって条件が違います。この記事の数字は一般的なルールではなく、考え方をそろえるための例です。

まず「合格は残高110万円以上」「失格はDDラインに届いたとき」と、ゴールと失格を分けて覚えよう。

2 残高と評価額

トレ子:画面に100万円と出ていたら、その100万円を全部使っていいんですか?

USK先輩:100万円を失ってよい、という意味ではないよ。許される損失は別のルールで決まる。そのうえで、開始資金、決済済みの残高、含み損益まで入れた評価額を分けて見よう。

残高は、決済した取引の結果だけを反映した数字です。評価額は、残高に保有中の含み損益を足した数字で、「有効証拠金」と表示されることもあります。

たとえば残高100万円に、まだ終えていない取引の含み益2万円を足すと、評価額は102万円です。この取引を決済すると、利益2万円が残高に移り、残高102万円・含み益0万円・評価額102万円になります。これは費用や値動きを考えない説明例です。

トレ子:含み益が10万円になっても、決済しなければ合格にならないんですね。

DDでは今の評価額、合格では決済後の残高を見ます。この教材の合格には、残高110万円以上・全決済・DD違反なしが必要です。

3 全体と日次の2本

トレ子:全体の損失は6万円までなら、今日は5万円負けても大丈夫ですか?

USK先輩:いや、大丈夫じゃないんだ。ラインは全体と日次の2本あって、先に届いたほうで失格になるからね。

この章の全体ラインは、開始100万円から6万円を引いた94万円で動かないものとします。

日次ラインは、その日の日初(日本時間9時、0:00 UTC)の残高と評価額の高い方から4万円を引いて決めます。日初の残高も評価額も100万円なら、100万円から4万円を引いた96万円です。

この場合、評価額が下がっていくと、94万円より先に日次の96万円へ届きます。全体のラインまで余裕があっても、日次で失格になります。

モナのワンポイント:2本のうち、今の評価額に近いほうも忘れずに見るニャー。

評価額は、全体ラインと日次ラインの両方と照らして見よう。

2本の失格ラインが分かったら、次は利益が増えたとき、そのラインも動くのかを見ていきましょう。

4 全体の3方式

トレ子:全体ラインは、ずっと94万円のままなんですか?

USK先輩:口座の方式しだいだよ。ここでは3つの方式を、別々の口座として比べよう。どれも幅は6万円で、変わるのは「何を基準にするか」なんだ。

固定型

開始100万円から6万円を引いた94万円のまま、ずっと動きません。

日末の残高に追随する型

開始100万円も最初の最高記録に含め、以後はそれ以上になった日末残高で更新します。その最高記録から6万円を引きます。日中の含み益だけでは更新しません。

たとえば、利益を決済して、過去最高の日末残高が108万円になったら、全体ラインは102万円へ上がります。

含み益込みの最高評価額に追随する型

開始時の評価額100万円を最初の最高記録とし、決済していない含み益も含む評価額が最高値を更新するたびに、その最高記録−6万円へラインを上げます。

固定型は94万円のままです。2つの追随型も、一度上がったラインは下がりません。幅は常に開始100万円の6%にあたる6万円で、最高値の6%ではありません。また、「日末」はラインの更新時点の話で、失格の判定は取引中の評価額でも行います。

条件:比較用の別3口座。同日未決済、日初100万円/100万円、全体固定幅6万円・日次固定幅4万円。

名前だけで決めずに、「何の最高値を、いつ追うか」を確かめよう。次は、3つ目の最高評価額型だけを、時間の順に見てみよう。

5 同じ日にプラスでも失格

トレ子:最初より増えているのに、失格になるなんて信じられません。

USK先輩:含み益込みの最高評価額型なら起こるんだ。同じ1日の流れで見よう。

この日は、日初の残高も評価額も100万円で、残高はずっと100万円のまま未決済です。日次ラインは100万円から4万円を引いた96万円です。

含み益が8万円まで増え、評価額が最高の108万円になりました。全体ラインは、108万円から6万円を引いた102万円へ上がります。日次ラインは日中の最高値では更新されないので、96万円のままです。

その後、含み益が2万円まで減り、評価額が102万円になりました。全体ライン102万円と同額になったので、その時点で失格です。日次の96万円には届いていません。

ルナのワンポイント:この日の評価額は、最初より2万円多いままでも失格にゃ。

残高は100万円のままなので、含み益だけでは合格になりません。

条件:最高評価額型の同日未決済例。残高100万円、全体幅6万円・日次幅4万円。日初残高・評価額とも100万円。

含み益が増えたときは、利益の数字と一緒に、上がった全体ラインも確認しよう。

6 日本時間9時をまたぐ日次の例

トレ子:含み益を持ち越して日本時間9時をまたぐと、日次ラインはどうなりますか?

USK先輩:日初の評価額が高いと、ラインが上がるんだ。更新の直前、9時、その後の順で見よう。

ここは第5章とは別の口座です。全体は日末の残高に追随する型で、最高日末残高は100万円。決済しないので、残高はずっと100万円です。

1 何万円から引いて失格ラインを決める?

更新直前は、残高100万円、未決済の含み益8万円で評価額108万円。更新前の日は、日初の残高・評価額がともに100万円だったため96万円です。今の日次ラインは96万円、全体ラインは94万円です。日次は新しい日の日初残高100万円と日初評価額108万円の高い方108万円から、固定4万円を引いて決めます。

2 そのラインはいつ変わる?

教材の0:00 UTC、日本時間9時に更新します。価格・残高・含み益・ポジションは変わらず、日次ラインが108万円−4万円=104万円になります。今の評価額108万円は上なので、更新した瞬間はまだ失格ではありません。その日の日中に評価額が戻っても、この日次ライン104万円は下がりません。

3 今の口座が何万円になったら失格?

更新後、含み益が8万円から4万円へ減ると、残高100万円+含み益4万円=今の評価額104万円。日次ライン104万円と同額なので、ここで日次DDに抵触して終了します。口座評価額が100万円に戻る前に失格になる例です。

教材の1方式:日末残高型の別口座、残高100万円で未決済。日本9時の日初評価108万円、日次幅固定4万円。全体94万円は本文で別に確認。

全体DDは別に見ます。この口座は日末残高型で、最高日末残高100万円−固定6万円=94万円のまま。含み益8万円を含む評価額108万円だけでは更新しません。評価104万円は全体94万円には届いていません。

持ち越す前に、日次が何を基準に、何時に更新されるかを書き出しましょう。

ここからは実商品の別例です。教材の設定とは分けて確認しましょう。

7 取引を始める前に

トレ子:自分の口座では、取引を始める前に何をチェックすればいいですか?

USK先輩:数字を全部書き込むより、次の5項目を順に確かめよう。自分の口座で説明できない条件は、公式で確認してから進めるんだ。

  • 合格条件 / 実商品の追加条件
  • 2本のライン / 全体の方式
  • 残高と評価額 / 判定の見方
  • 日次切替と持越し
  • 公式確認先

チェックは任意です。入力内容の保存・送信は行いません。各項目の公式条件まで確認し、自分の口座に当てはめてください。

教材で省いた条件を確認する

計算上は手数料・スワップ(保有に伴う調整額)0、入出金・報酬受取なし。最低日数・一貫性・期限、追随停止・上限は設定しません。特定企業の口座の再現ではなく、実商品では会社・プラン・段階・適用時期ごとの公式条件を確認します。

FAQ

含み益で評価額110万円なら合格?

未達です。決済済み残高110万円以上・全決済・DD違反なしを確認します。 本文へ

日次更新で含み損益は消える?

消えません。ポジションと含み損益は残り、日次ラインの基準だけを計算し直します。 本文へ

日末更新なら取引中は判定しない?

更新と判定は別です。この教材では取引中の今の評価額でも判定します。 本文へ

用語集

ポジション まだ終えていない取引。

決済 取引を終え、利益や損失を確定すること。

開始資金 口座のスタート時点の額。この教材は100万円(開始比±0%)。%の分母にも使います。

残高 決済済みの利益・損失などを反映した口座の数字。

含み損益 保有中で、まだ決済していない取引の利益または損失。

口座評価額と有効証拠金 残高に含み損益などを反映した現在の口座全体の値。この教材では残高+含み損益。

DDとドローダウン 資金の落ち込み。DDルールは認められる損失の範囲を定めます。

全体DDと最大DD 口座全体にかかる損失制限。記事では主に全体DDと呼びます。

日次DD 定められた1日にかかる損失制限。全体DDとは別に確認します。

許容幅とライン 許容幅は計算で差し引く金額。ラインは、その計算で決まる口座評価額の境界。この教材の全体幅は6万円(開始資金比6%)、日次幅は4万円(開始資金比4%)。

トレーリング 基準にする値の最高記録に合わせて、ラインを引き上げる仕組み。何の最高値かは商品により異なります。

EODと日末 1日の終わり。更新タイミングを指す言葉で、日次DDの別名ではありません。

日次リセット 新しい1日の日初残高・日初評価額を確定し、この教材では高い方から固定4万円を引いて日次ラインを再計算すること。判定する値は取引中の現在評価額です。

UTC 時刻を共通の基準で表す協定世界時。日本時間はUTCより9時間進んでいます。

参考にした公式ルール(FX/CFDプラン/2026年10月15日確認)

教材の目標10%・全体6%・日次4%、日本9時更新、同額失格は独自の設定です。実商品は会社だけでなくプラン・段階・適用時期まで指定して確認します。

  • Fintokei ProTrader/ProTrader Swing:日次・全体の損失ルールと通常とSwingの日次基準の違い。UTC0時の評価額または残高を基準に日次を計算し、判定は現在評価額。全体は初期資金の90%で固定です。第6章後の公式実例の出典です。
  • FTMO CFD 1-Step/2-Step:Trading Objectives(プラン別)。2-Stepは全体が初期資金−初期10%、日次は当日午前0時CE(S)T残高−初期5%。1-Stepは全体が初期資金と過去午前0時残高の最高値の高い方−初期10%、日次は当日午前0時残高−初期3%。固定型と最高日末残高型の実商品例として確認できます。教材と幅・時刻・境界は同一ではありません。
  • Blueberry Funded 通常1-Step:1-Step Challenge: Complete Guide。目標10%・全体6%固定・日次は日初の残高と評価額の高い方−初期4%。公式の更新時刻は5:00 PM ESTで、Flex 1-Stepは別商品です。教材は日次の計算方式を参考にしていますが、日本9時・合格の追加条件・同額境界・全体日末型まで同社の再現とはしません。
補足:先物プロップの対象プラン

Apex Intraday Trailing Drawdownは、含み益込みの最高評価額へ追随する方式を異市場で比較する参考です。FX/CFDの口座条件や教材の数値へ、そのまま当てはめません。

購入前に、自分の口座の条件と確認日を記録してください。条件が変わりうる項目は公式情報で確認します。

Fintokeiの新入門プラン(5,500円)とは?評価ルール・初回猶予・報酬条件を初心者向けに整理Fintokeiで初めて購入する人向けに、新入門の参加条件と損失ルールを会話と図で解説しています。この記事を読む →